「部下を観る」=明日を向いて、故郷を信じて(44)

44 部下を観る=明日を向いて、故郷を信じて(44)

DSCF6200 「課長って観てるぅ~っ!!怖ぁ~い!」 娘と同年代の職員に言われた言葉です。部下を観察していて、ひょんなときにその洞察力とその方法を披瀝したところ、「すごい」と「変態」と「すけべ爺」を総まとめした称賛!?の言葉が飛んできました。 たぶん「すけべ爺」が一番当たっているのかなと思うのですが、とにかく男女を問わず行動や表情を観察します。

職場の前の階段を上がってくる表情、何気ない挨拶、着ている服、髪の毛の手入れ具合やリンスの匂い、同僚との会話、パソコンの画面に焦点が合っていない瞬間の表情、自分への話し方・・・。 上司としてはどんな状況も把握し、理解し、対応するという、病的な管理監督責任がそうさせてしまいます。

「彼女は今日、旦那と喧嘩して出社したようだ。」「入社直後の彼女はたぶん生理かもしれない。身体が重そうだ。」「彼は仕事のことで寡黙になっているのではない、たぶん子どもの進学のこと。」「あいつは人事異動に納得していない。評価に満足していない。」などいろいろ思い描くことはあります。

003一番感じてはいけないのは「あいつは俺のことが嫌いみたいだ」・・・。まあ、そうならないように場面や状況を考えながらフォローやサポートをしていくわけです。これを読んだ部下がいたら、笑い飛ばされそうですが、真剣に人を観てきたのです。何よりも人に嫌われるのが嫌な八方美人の性格は、人の観察という技術を磨きながら、自分の存在の必要性、必然性を育ててきたのだと思っています。

〈松谷範行氏著作:「明日を向いて、故郷を信じて」より〉

随想