政界やぶにらみ(5) 「おかしいぞ?? 柏崎市長と 反原発議員???」

1 事前了解に見る2人の首長の違い

既に報道されたように、去る8月6日柏崎市長と刈羽村長は原発再稼動へ向けての、フィルターベント設置に関する原子力安全規制庁への申請に条件付で事前了解した。

記者会見の席上、柏崎市長は「原子力発電所の再稼動へ向けての事前了解ではない。」と繰り返し述べたそうだが、再稼動反対なら事前了解する必要は全くない。審査申請の先にあるのは「再稼動」であることは、どの角度から見ても明らかなことであるからだ。

くどいようだが、「再稼動まかりならぬ」ということなら、「事前了解もまかりならぬ」と言えばいいことだ。その意味で、言っていることと行動(事前了解したこと)が矛盾していて、市民には大変解りずらい。

同じ事前了解でも刈羽村長の言動は矛盾していないし、一貫していて大変解りやすい。「安全基準を満たせば、再稼動も受け入れる。」と言うのだから、明解だし子供でも理解できる。

この2人の首長(市長と村長のこと)の発言や行動は、市民・村民の意見や判断に大きな影響を与えるから、一つひとつが極めて重いし、解りやすくなければならない。どちらとも取れるような表現や理解しずらい行動は、政治姿勢や責任感・決断力を問われることになる。

「決断・判断」はトップリーダーの最も重要な仕事であり使命であるから、逃げてはならない。ここのところは市民・村民各位にとっても注目し賢明なる見極めが望まれることになる。

2 沈黙を保った原発反対派議員とその会派

柏崎市では事前了解に先立って、市長が議会に対して説明の場を設けた。8月5日の会派代表者会議がそれだ。

ご承知のように柏崎市議会の会派は8会派で、各々の代表者が出席して開かれる。この度は急な召集ということもあり、共産党代表者は他の行事と重なり、大幅な遅刻のやむなきに至り、発言する時間はなかったと聞く。また、この代表者会議は公開の場合と非公開の場合とがあり、この度は非公開で行われたようだ。

さてこの代表者会議の席上であるが、柏崎市長の説明に対し幾つかの質問・意見が出た。至極当然のことである。

もとより、原子力発電所の再稼動に賛成する議員・会派が異論を唱えるはずはないし、事前了解は賛成であるから説明にも肯定的態度で臨んでいようことは疑う余地もない。

ところが、理解できないことは原発反対派議員とその会派の言動だ。この説明会の主題である「フィルターベントの事前了解」に関しては、最初から最後まで「沈黙を貫いた」というのだ。日頃彼等が示す「反原発行動」の異常なまでの過激さを考えれば、全く理解できない出来事と言わざるを得ない。本来なら「体を張って阻止する」立場ではないか? それとも、東京電力や国に対しては口角泡を飛ばして反対を唱えるが、柏崎市長にたいしては、「反対しない」ということか? それとも「カラスが白でも賛成する」ということか? 何故なら、彼等も市長派議員であるから・・・???

報道によると、8月7日に了解撤回を市・村に申し入れていたそうだが、その後彼らの発する声や行動となって、我々の眼と耳には聞こえてこなかったし見えなかった。つまり、本気度が見えないのだ。少なくとも8月19日に原発反対地元3団体が、市長に対して事前了解の撤回を申し入れるまでは・・・???。

これ等一連のことは、地元紙をはじめマスコミは報道しないし、ごくごく一部の人しか知らされていない。だから大方の市民・村民各位が知る由もない。

ということで、今回はここまでお読みいただいたところで、読者各位のご感想を待ちながら、ご判断を仰ぎたい。その上で、次回(9月10日)にでも筆者の愚見も入れての「第2弾」をお届けしたい。

尚、参考に供するために、下記に柏崎市議会の会派構成名簿を掲載したい。因みにこの中で原発反対会派は、社会クラブ、柏崎のみらい、共産党の3会派である。しかしながら、その他の会派・議員が全員賛成又は容認派とも言い切れない。何故なら議員諸氏の中には「態度の明確でないセンセイ」もおいでだし、「風の向きで変わるセンセイ」もおいでのようだから。 尚、共産党はその後東京電力に対して「抗議文」提出の上、反対表明をしていると聞く。

    柏崎市議会 会派別所属議員名簿 

会 派 名 議員数 所属議員氏名及び役職名
日本共産党柏崎市議員団 団 長 持田 繁義  副団長・会計 宮崎 孝司
社会クラブ 代 表 高橋 新一  会 計 若井 洋一 矢部 忠夫 笠原 晴彦
公明党 代 表 真貝 維義  会 計 若井 恵子
自治研究会 代 表 砂塚 定広  副代表 加藤 武男 幹事長 村田幸多朗
大志民友 代 表 星野 正仁  副代表 相澤 宗一 事務局 与口 善之 会 計 佐藤 和典 山本 博文
柏崎のみらい 代 表 飯塚 寿之  事務局長 池田千賀子 佐藤 敏彦
整風会 会 長 丸山 敏彦  事務局 荒城 彦一
市民クラブ 代 表 斎木 裕司  片山 賢一 霜田  彰 春川 敏浩
会派に所属しない 三井田孝欧

また、会派の主張や特色行動原理等についても、後日改めてご紹介したいと考えています。

政治

柏崎市議会9月定例会議の日程

<柏崎市議会9月定例会議の予定>

◎ 柏崎市議会の9月定例会議の日程が決まりました。
尚、一般質問は14人が通告し、9日・10日の2日間と11日
の午前までの予定となりました。

9月定例会議行程

月 日 会 議 摘   要
9  5 本会議 説明・質疑・付託
   6 委 員 会 公企業決算等特別委員会
   7
   8
   9 本 会 議 一般質問
  10 本 会 議 一般質問
  11 本 会 議 一般質問(午前中)
  12 委 員 会 産業建設常任委員会
  13 委 員 会 文教厚生常任委員会
  14
  15
  16 (敬老の日)
  17 総務常任委員会
  18 (委員会予備日)
  19
  20 本 会 議 委員長報告・採決

 

【傍聴について】
議会の傍聴を希望される方は、会議場入り口で「住所・氏名」
を書くだけで、どなたでも可能です。

◎ 毎回、何人かの市民の皆さんが傍聴に訪れています。
どうぞ、お気軽においで下さい。

政界やぶにらみ(4) 「動画で観ると討論が良く解る」

今回は議会における討論の様子を、より具体的に知っていただくためにその事例を動画で観ながら考えてみたい。

お手数でも下記掲載の「柏崎市議会 中継録画」 をクリックし、ご覧頂きたい。またまた「13t級除雪ドーザ購入契約」を持ち出す上に、少々動画の時間が長くて恐縮の限りであるが、この討論が分かりやすいので、お忙しい向きは時間を分割して観て頂くということでお許しを頂きたい。

1 映像は嘘をつかない
ここでは委員長報告の後、全部で7人の議員がそれぞれ賛成・反対の立場で討論を行っている。これを観ていただくと、この「議第64号」に関する賛否は勿論、各議員の考え方や議論の内容がお分かりいただける。そこでは「報道や議会だより」では知ることの出来ない諸々の実態や真相が分かると申し上げたい。正に「映像は嘘をつかない」のである。

少なくとも、ここに掲載した動画は一切の編集・加工はしていない。本会議場での各々の議員の発言や、その内容を「ありのまま」にご覧いただける。その意味では公正であり公平である。ネット社会とは便利な時代になったものである。

柏崎市議会 インターネット中継・録画中継 

 

2 討論の中身を診る
ご覧頂ければ一目瞭然だが、討論した議員の名前は以下のとおりだ。

<発言順>
◎ 賛成討論:砂塚定広(自治研究会)、矢部忠夫(社会クラブ)
◎ 反対討論:荒城彦一(整風会)、相澤宗一(大志・民友)、宮崎孝司(共産党)、三井田孝欧(無所属)、真貝維義(公明党)
※(カッコ)内は所属会派。 また、発言の順番は原則的に最初に反対討論、次に賛成討論、次にまた反対、賛成と交互に行う。

 

尚、動画閲覧に際して、以下の諸点を参考にしていただくと、分かりやすいかもしれない。

(1)賛成・反対の態度表明とその理由に矛盾はないか?(例えば、討論の内容は反対のように聞こえるが、結論は賛成。・・・こういう例がままあるのでご注目!)
(2)充分な調査に基づき討論しているか?(或いは、一般社会常識に照らして、妥当な理由か?)
(3)市民と柏崎市の利益に適った討論及び賛・否行動か?
(4)「白いカラス」に如何に対応しているか?

(参考:因みに、討論は会派を代表して行う場合と、一人の議員として行う場合があるが、この度は全員が会派を代表している。)

ここまで、動画の閲覧と注目点を申し上げた。故に拙稿ではこれ以上申し上げることは控えたい。後は読者諸兄姉の判断・感想に委ねる事にしたい。

尚、これからも市議会の様子や中身について、少し違った切り口でお知らせしていきたいと思う。皆様の忌憚のないご意見・感想をお寄せ頂ければ幸甚である。

政治

政界やぶにらみ(3) 「討論と議案審査の流れ」

1 討論という重要な仕事

議会における議員の仕事にはいろいろあるが、中でも重要な仕事の一つとして「討論」がある。この討論の場は2種類あり、一つは委員会の場でもう一つは最終日の本会議の場だ。

いずれも提出された議案を審査した後、各議員一人ひとりがその議案について「賛成か反対か」、さらには「何故賛成するのか或いは反対するのか」を理由を明らかにして態度を表明することである。

もとより議員の言動はその一つひとつが「判断・決断の連続」である。これから逃げたり、曖昧な態度をとるようなら議員の責務は果たせないし、市民各位からは厳しくチエックしていただく必要がある。

さらに、討論はその議員自らの考え方や主張の表明だけではなく、それを聞いている人(市民や同僚議員及び当局関係者等)に対して、考え方の参考や判断の材料に供するという意味もあり、その点でも重要な行為である。

 

2 議案審査の流れ
ここで、今後の話を分かり易くする為に、柏崎市議会における議案審査の流れについて述べておきたい。

議会が召集され本会議が開会すると、以下次のような流れになる。

(1)本会議開会:議案説明及び質疑。その会議に上程される議案の提案理由とその説明があり、それに対する質疑がある。

(2)委員会付託:各議案を更に詳しく審査する為に、一つひとつの議案毎に各所管委員会に付託する。
※ 因みに、柏崎市議会では①総務常任委員会、②文教厚生常任委員会、③産業建設常任委員会の3委員会が設置されている。(全議員26名が何れかの委員会に所属している。)

(3)委員会審査:各委員会で付託された議案1件々々について詳細な審査及び議論をする。

(4)討論:審査が終わると議員間討議 → 討論 → 採決、と進み委員会としての結論が出る。(ここでの討論が1つ目の委員会での討論である。)

(5)本会議(最終日):各委員会に付託された個々の議案について委員長報告があり、それから採決までの流れは以下のとおりである。

① 委員長報告:各委員会における質疑・議論の様子や採決の結果を委員長から報告がある。合わせて、委員長報告に対する質疑が行われる。

② 討 論 : ここで、委員会とは別に本会議場で新たに「討論」が行われる。(これが2つ目の討論である。)

③ 採 決 : 本会議場における最終議決であり、これがその議案の最終結論となる。

以上である。

   つまり、この最終日の本会議では、全議員と市長以下当局関係者が出席して、上程議案一件々々について柏崎市議会の最終的な賛成・反対の結論を決することになる。

申し上げるまでもないことであるが、この最終議決によって市民生活に直結した議案が決定し、行政執行がなされるのであるから、各議員は極めて重要な使命を担っていることになる。繰り返しになるが、以上のように討論という仕事は議員に与えられた大きな責任のある仕事ということになる。

次回は、具体的な「議員討論の事例」見ながら、各議員の討論や議員行動に迫ってみたいと思う。

政治

政界やぶにらみ(2) 「自分は市長与党だ」と言ってはばからない議員

◎ 「自分は市長与党だ」と言ってはばからない議員

1 二元代表制

地方議会の在り方について「二元代表制」という言葉が度々使われる。つまり、地方自治体では、首長(市町村長や知事)と議会議員をともに「住民が直接選挙で選ぶ」という制度をとっている。これを二元代表制と言う。

(※ 参考:国では、選挙された議員で組織された国会が指名する内閣総理大臣が内閣を組織し、国会に対して責任を負う、という議院内閣制である。)

二元代表制の特徴は、首長と議会がともに住民を代表するところにある。どちらも住民を代表するという立場の首長と議会が、お互いが市民にとって「良きは進め、悪しきは正す」役割を果たすことを言う。

従って、首長と議会が対等の立場で、基本的な方針を決定(議決)し、その執行を監視したり、積極的な政策提案を通して政策形成の舞台となることこそ、地方議会における二元代表制の本来の在り方であるといえる。

 

2 「我々は市長与党」と言う議員諸氏

柏崎市議会には「自分は市長与党だ」と言ってはばからない議員センセイがおいでになる。

もう少し具体的に言うと「市長の提案は『カラスが白い』と言われても賛成する議員先生」が堂々と胸を張って存在するということである。既にお気付きのように、これ等の議員諸氏は二元代表性の役割を果たしていないことになる。換言すれば、「議員としての責務を果たしていない」ことになる。

ところが、柏崎市議会ではこのような議員諸氏の方が「多数を構成」しているのである。その分かりやすい例が6月定例会議で出た。

「13t級除雪ドーザ(1,700万円余)」の購入契約の審議をした総務常任委員会での討論の中でのことである。(参考:本サイト6月28日掲載「存在しない会社と契約してしまう柏崎市役所の超常現象」にて概説)

委員会ではこの議案の賛成・反対は「4:4」に分かれた。その賛成をした4人の発言を紹介しよう。

「この契約は疑問が多い。」「この契約には問題がある。」「だけど、市当局がこれで良いというから賛成する。」と言うのである。ここでは4人が揃って(多少の表現の違いがあるものの)このような発言をして「賛成」したのである。

結局、この契約は
◎ 委員会では賛否同数により、委員長採決で「否決」・・・ところが、
◎ 最終日の本会議では、賛成多数で「可決」承認(契約は成立)
したのである。

議会では、委員会で否決された議案でも、最終日の本会議で覆ることがままある。これは、「最終決定は本会議の議決による。」からである。

くどいようだが再度申し上げるならば、委員会では本議案について是か非かの積極的な議論が交わされ、かろうじて「否決」・・・つまり、「市長提案を否決」したのである。ここでは、「市議会の良識」を守り、二元代表制の役割が果たされたのである。ところが議会最終日、本会議では「市長派議員の多数」により「白いカラス」が成立したのである。

これ等一連の審議経過や議論の様子は、報道では知らされない。従って市民各位にはごく一部を除いて殆ど届いていないと思われる。

本サイトではこれからも、このような市議会の知られざる実態をお伝えしていきたい。

今回のこの「市長与党議員」や「契約」の問題点が何処にあるのかは賢明なる読者各位のご判断に委ねたい。

また、二元代表制や市長与党議員のことについては、極めて大切なことであるので、これからも折に触れて掲載していく予定である。

H 25.8.12

政治