車にまつわる話し

●シーマよりも遥かに売れていたクラウン

爆発的な大ヒットを記録した8代目「クラウン」
 日産は1988年に高級パーソナルセダンの初代「セドリックシーマ/グロリアシーマ」(以下、シーマ)を発売しました。

 当時の日本はバブル景気の真っ只中で、トップグレードで500万円以上と高額ながら、ユーザーの高級志向の流れに乗ってヒットしました。

 シーマに追従するように各メーカーとも次々と高級セダンを発売し、好調なセールスを記録。この状況は社会現象となり、後に「シーマ現象」と呼ばれました。

 一方、トヨタも1989年に初代「セルシオ」を発売しましたが、それに先立って1987年に8代目「クラウン」が登場しています。

 4ドアハードトップには3ナンバー専用のワイドボディがラインナップされ、トップグレードの「ロイヤルサルーンG」は「ソアラ」や「セリカXX」と同じ3リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載する意欲作でした。

 さらに、1989年にはセルシオに先行して4リッターV型8気筒DOHCエンジンを搭載した「4000ロイヤルサルーンG」を追加。1990年には2.5リッター直列6気筒DOHCエンジン搭載車が登場するなど、あらゆるニーズに対応。

 その結果、好景気の追い風もあり、一時期は月間販売台数で「カローラ」を上まわり、高額なモデルでありながらも1988年から1990年の国内販売台数ランキングでカローラ、「マークII」に続いて3位になるほどの人気ぶりでした。

 なかでも1990年は歴代クラウンで最高となる約24万台を販売。初代シーマが初年度で約3万6000台、4年間で約13万台販売したのも驚異的ですが、8代目クラウンは遥か上を行っていました。

 2019年にプリウスが登録車でもっとも売れたモデルですが、12万5587台です。また軽自動車ではホンダ「N-BOX」が25万3500台ですから、いかに8代目クラウンが凄かったかが伺えます。