「古いものが好き」=生かされている意味さがし(75)

75 古いものが好き=生かされている意味さがし(75)

私の家の廊下には二十カ所くらいのニッチ(くぼみ)があって、そのうちの半分にスポットライトをあてて「香炉」を飾っています。最近の物もあれば、古い物もあります。安物ですよ。

この本を出版するために売り払うかも知れませんが。(笑) 古銭や紙幣、切手、テレフォンカードなども集めていました。個人的に好きなのが、掛け軸と、祖母が大正時代に使っていた教科書。意外と古い物が好きなんです。

そう言えば、我が会社の運転手のE氏。新しいヘルメットを買い替えよう! って言ったら、「嫌だ。支給されたら、ヤスリかなんかで傷つけてボロボロにして使う」って言うのです。意味が分かりません。

よく聞くと、「新しいヘルメットだと新人に思われる。傷がついてくすんでいる方が熟練者だと思われる」とのこと。そういう理由で古いヘルメットを重用しているのです。いろんな見方や考え方もあるもんだなぁ~。

よく、ダメージパンツを高いお金を出して買う人がいるけど、私は何年もジーンズを履き続けて、意識しないうちにダメージパンツが完成していたことがあります。気に入ると永遠に着てしまうという習性もあります。

クローゼットの箪笥の中に靴下の引き出しが二つあります。会社用とそれ以外に分けていますが、妻には、「履き続けてヨレヨレになっている靴下を捨てて!」と言われます。

山ほどある靴下なんですが、もったいなくて、「新品は葬式や誰かの家に招かれるまで大事にとっておこう」という意識が先行して、なかなか手が付けられません。これは古い物が好きというより貧乏性なんですね。

身の回りにある「モノ」には新しいモノや古いモノがあるのですが、古さ・汚さ、怪しさの裏腹に「思い」や「歴史」、「長年の風合い」や「物語」そして「こころ」が伝わってくることがあります。

003伊勢丹や三越よりも、青山の骨董通りに興味を持つ年齢になってきました。

〈松谷範行氏著作:「生かされている意味さがし」より〉

この記事はブログ管理者からの無理な申し出を、筆者から受け入れて頂き掲載しているものです。

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