小話(9)「盗みおさめ」

◎ 盗みおさめ

<江戸時代の笑い話>

 捕えた盗っ人が処刑される前に、「辞世の歌を詠みたい」というのです。そこで、「それは奇特なこと、詠むがよかろう」ということになって、その盗っ人が詠んだ歌は、

「かかるとき さこそ命の惜しからめ かねてなき身と思ひしらずば」

それを聞いた者たちが、それは太田道灌の歌ではないかと言うと、

「はい。これが盗みおさめです。」………ジャンジャン!!

以上です。

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