ラ フェラーリは、イタリアの自動車メーカー、フェラーリが製造しているGTカーである。
車名の”La”はイタリア語の女性単数名詞に付く定冠詞で、英語では”The”にあたる。
コードネーム「F150」として開発されていたラ フェラーリは、フェラーリ初の市販ハイブリッドカーとして2013年3月のジュネーブショーにてワールドプレミアされた。
エンツォフェラーリの実質的後継モデルである。
F40、F50、エンツォフェラーリといった歴代の限定生産車はフェラーリの「創業○○周年」モデルと銘打たれてきたが、今回は記念事業的な色付けはなされていない。
2012年5月に『次期エンツォはハイブリッド』と公式プレスリリースが出されると、フェラーリとしては珍しく、2012年9月のパリサロンでカーボン製のモノコックのみが披露されたのに続き、2012年12月からはフェラーリ社の公式ホームページで発表が予告されるなど、事前のティーザーキャンペーンが行われた。
開発にはスクーデリア・フェラーリのドライバーであるフェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサの意見が反映されている。
世界限定499台のみが生産される予定だが、日本円で約1億6000万円ほどするにもかかわらず、すでに世界中から1000人以上の購入希望者が殺到している。
ボディスタイリングは定番のピニンファリーナではなく、フラビオ・マンツォーニ率いる自社デザインチームによるもので、1960年代後期に活躍したスポーツプロトタイプの面影を込めたという。
カーボンモノコックはF1マシンと同じ工程で製造され、過去のモデルよりもねじり剛性が27%、ビーム剛性は22%向上した。
空力面では「アクティブ・エアロダイナミクス」を初採用。
前後ディフューザーやアンダーパネル、スポイラーが自動的に可変し、走行状況に応じて最適な空力特性を実現する。
エンジンはF12ベルリネッタ用の6,262cc自然吸気65度V型12気筒エンジンをベースに、最高出力800PS/9000rpm、最大トルク700Nm/6750rpmまでチューン。
F1で培われた運動エネルギー回生システム (KERS) の技術を市販車向けにフィードバックした「HY-KERS(ハイ・カーズ)」を介して120kW (163PS) をアシストし、全体で963PS、900Nm以上を発生する。
「HY-KERS」は3年前の2010年3月のジュネーブモーターショーにおいて、599GTBフィオラノベースの実験車が公開されていた。
システムはマニエッティ・マレリと共同開発した2モーター方式で、ミッドシップにV型12気筒エンジンをレイアウトし、7速DCTと1つのモーターを一体設計。
さらに、もうひとつのモーターはエンジンの前方にレイアウト。
2つのモーターはバッテリーと接続され、減速時には、モーターがジェネレーターの役割を果たし、発生した電力をバッテリーに蓄えるシステムとなっている。
なお、バッテリーのみでのEV走行は「このモデルの使命に相応しくない」として採用されていない。
しかし、YouTubeに電力のみで走行する動画がアップされたことから、“実際には電力のみでの走行は可能だが、パフォーマンスが低すぎるため電力のみで走行できないことにしている”という憶測を呼んだ。
ハイブリッド化したことで、フェラーリ・エンツォ比で二酸化炭素排出量を約50%削減。
パフォーマンスも大幅に向上し、0‐100km/h加速は3秒以下、0 – 200km加速は7秒以下、0 – 300km加速は15秒、最高速は350km/hオーバーの実力を誇る。
テストトラックのフィオラノにおけるラップタイムはエンツォフェラーリより5秒、F12ベルリネッタより3秒以上速い、1分20秒以下と発表された。
装着されるタイヤはピレリP Zero。
*ウィキペディアより引用させて頂きました。